CO2排出削減も妄想で突っ走る民主党

以下の国会答弁より。
【2010/4/6 衆・環境委員会 自由民主党 齋藤健】


ニヤケながら不真面目な回答を繰りかえす民主党の連中に吐き気がする人のために
この30分ほどの答弁は以下のような内容です。


斎藤健
　前回の質問からだいぶ時間が経過してるけど、
　雇用に与える影響について調べてくるって言ったけどどうなってんのよ？
　前回質問した11月からかなり時間経ってるぞ？任せてくれとか言ってたよな。

小沢環境相
　伴先生の発表したモデルなら345万人の雇用が生まれてむしろ雇用アップする。（注１）
　2020年にはむしろ145万人の雇用が生まれて45兆円の経済効果がある。
　その景気効果でトータル345万人も雇用が生まれる予定。

斎藤健
　あとできちっと精査するけど、どういう理屈でその数字出したのよ。
　経済産業省としてもその数字で納得できてんの？

近藤洋介政務官
　事前に問い合わせされてないからコメントしない。
　納得とか聞かれてもさ、環境相の発表した数字はうちら関知してねーから。

斎藤健
　それじゃお前んとこは雇用への影響を試算してんのかよ？

近藤洋介政務官
　環境エネルギー大国目指してます。25％削減とかそういう事の悪影響は考えてもいません。

斎藤健
　は？お前ら担当だろう、仕事しろよ。

近藤洋介政務官
　その通りなんだけど、試算なんてまだやってねーけど。
　雇用への影響とかそういう試算をしたりとかとりまとめ役は仙谷大臣だし。

斎藤健
　試算の一つもなきゃ質問に答えられないじゃん。
　時間の無駄だから次いくぞ、きちんと答えられるように仕事しとけよ。
　25％削減を強行されたら海外へ工場が逃げるって経済界が言ってる事はどうすんのよ？

小沢環境相
　そういったマイナス要素を含んだ試算、マイナス要素の試算はしません。
　プラスの要素だけで試算してる。
　マイナス要素まで入れるとモデル構築が複雑になるじゃん。
　だから試算してないよ。

斎藤健
　温暖化対策基本法が出てくるまでに試算が出てくるんだよな？

小沢環境相
　試算がなきゃ法案出来ないとか言ってる？
　民主党はイメージさえあれば法案出来るんだよ？
　基本のプランも法案成立の後で作ればいい。
　むしろ基本のプランを法案成立後に考える、それが常識。
　だから試算を法案審議の間に出せとかいうのはおかしい。

近藤洋介
　小沢大臣が言ったのと同じ。
　基本法案が出来たあとに基本のプランも詳細も考えるようになってる。
　だからとりあえず試算無しで法案の審議を十分やってよ。
　法案出来たあとから対話集会などやったりして考えるつもり。

小沢環境相
　あくまでも基本法を成立させてもらって、それから基本計画を考える。
　この順序は変わらないし、他の法案もみんなそうなってるはず。
　政府としてのロードマップも提示しないよ。
　影響とかいろいろ分析するのって難しいので法案成立まで考えないつもり。


以上、だいたいこんな感じでした。

答弁の中で
「マイナス要素を入れて試算すると複雑になるから、法案成立までは試算が出なくても良い」
というのを大臣が何度も言っていました。

こんな答弁を自民党政権時代に大臣がやっていたら、
マスゴミに袋だたきにされていたことは間違いないでしょう。


ちょっとだけマイナス要素について触れてみます。

日本のCO2の4割近くは鉄鋼およびそれと関連する産業から出ています。

ところが民主党がCO2の２５％規制強制を法案としようとしているので
どこの鉄鋼メーカーも高炉の建設ができないでいます。
そして日本の金属精錬は基本的に石灰を使います。

ところが高炉の建設ができない→石灰の買い手が大幅縮小
という連鎖によってたとえば太平洋セメントがセメント鉱山の閉山を進めるなど、
明らかに民主党政権による経済破壊の影響が出てきています。

鉄鋼というのは製造業の根幹です。

その鉄鋼が国内調達できないとなれば、
多くの製造業は海外移転を余儀なくされます。
雇用が失われるだけでなく、生産技術やノウハウも併せて流出します。

その産業空洞化によって大量の失業者が出た時、
日本の経済はもう再生不能な状態になっているでしょう。

民主党のCO2排出規制についてはどうにかして頓挫してもらわなければ
日本の経済の未来はありません。


もしかしたら民主党が法案のたたき台にするはずの「試算」をしないで
法律を強行しようとしているのは
世界の鉄鋼業を潰そうとしている中国共産党の差し金かもしれません。

中国はいまや世界の生産量の7割の粗鋼を作り、
余裕で世界の需要をオーバーする状態を続けています。
というかあからさまに需要オーバーに対して生産を抑えようとしません。
これによって世界中の鉄鋼メーカーが衰退していけば優位に立てます。

民主党ならそういう背景でやりかねないだけに疑ってしまいます。



（注１）
伴金美教授の出した試算は
・鉄鋼や化学工業など国際競争にさらされる業種に対する温暖化対策の影響は反映しない。
・国内産業の空洞化に伴う雇用機会の損失も考慮しない。
・規制を強化すれば必ず劇的な技術革新が起きるという事を前提条件としている。
という、民主党のためにあらゆるマイナス要素を無視、
プラス要素も妄想で大幅プラス。
という最低な条件で出されたもの。