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2010年 07月 29日
・米価下落がすでに始まっている。
26日に発表された農水省の米卸売価格調査結果の一部を貼っておきます。 ![]() 見ていただければわかるとおり、 見事に前年比マイナスが並んでいる事がわかると思います。 政府は政府米の購入を控えており、 それが元で今年の上半期から米価は下落が起きています。 ・マニフェストで「本格実施」を削除 戸別所得補償の2011年度本格実施と主張していたものが 今年の3月には「本格実施にあたりましては」と時期が消え、 先の参院選では「本格実施」という文言そのものが消えていました。 戸別所得補償の完全実施は不明確なところに後退しました。 つまり戸別所得補償をうたっておきながら それが保証される物ではなくなってきているということです。 ・赤字を誤魔化す事で依存体質を作る 2割ほどの大規模農家を除き、8割の小規模農家は赤字です。 戸別所得補償はこの8割の部分の 票の買収が目的で選挙対策で考えられたものと思われます。 しかし、赤字であるところを税金で補填するから黒字化できるよ と言われても、当然ながら米を買い取る側は 「税金で補填されてるんでしょ?それならもっと安く売ってよ」 となるだろうことは国会で何度も指摘されて来たことです。 現に米価の下落がすでに発生しており、 政府は5月14日に米を買いたたくなと通達を出しています。 1,戸別所得補償で売り上げの赤字を補填 2,政府自らも政府米購入を控えて米価下落を後押し 補償分を見越して市場では取引価格下落 3,価格の下落で所得補償無しではさらなる赤字に 4,さらに戸別所得補償が必要になる 1→2→3→4をひたすら悪循環しているループが見えてきています。 政府の補償を必要とせずに 黒字化を実現している大規模農家、農業法人などが 米価の下落の悪循環によって赤字化していくでしょう。 そして新たにまた戸別所得補償を必要とする という悪循環に陥ります。 どんどん必要額が拡大していく戸別所得補償を維持できるでしょうか? そうしたものが見えてきたからこそ 本格実施の文言そのものを先の選挙の際には「無かった事」にしたのでしょう。 ・戸別所得補償がもたらす将来は? 品質やコスト削減努力は戸別所得補償では無意味で 市場価格との差、コストと量が補償の基準です。 つまり、コスト削減努力をせずむしろ高コスト体質を放置し、 品質無視で量産を行う農家が一番得をするシステムです。 このまま価格下落、補償依存の負のスパイラルが続けば 農家には競争力そのものが無くなっているでしょう。 農業に対する補助金漬けによって競争力を失ったところで 民主党がずっと主張し続けてきたFTAなどが実現されたらどうなるでしょうか? 財政悪化や予算縮減を理由に 戸別所得補償を廃止あるいは削減されたらどうなるでしょうか? 一度下がった取引価格というものは簡単には元に戻りません。 そうなれば農業が急速に衰退していくことは目に見えています。 農業は後継者問題も抱えています。 さらに後継者不足が起きる事にもなるでしょう。 民主党政府は今回の戸別所得補償の財源のために、 土地改良や農地集積などの農業の質の向上への事業を廃止しました。 それでも来年以降の1兆円以上必要とされる財源については全く目処が立っていません。 やればやるほど必要な予算額が膨らんでいく戸別所得補償が 長期的に続けられるとはとても思えません。 それでも期待を持たせて票を釣るために 「来年以降は畑作や漁業にも拡大していく予定だ」 と、民主党政府は主張しています。 そうなれば数兆円規模の財源の確保が必要になるでしょう。 どこにそんな財源があるのでしょうか? できないことが判っていながら期待を持たせ続けて引っ張るのはネズミ講と同じやり方です。 戸別所得補償で食糧自給率向上などと言っていますが、 戸別所得補償がもたらす未来はその逆の結果でしかないでしょう。 ![]() ![]()
by ttensan
| 2010-07-29 14:03
| 政治
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