尖閣を巡る中国共産党の誤算

来年6月には活動家による尖閣上陸の話が以前から動いていました。
これに先んじて尖閣をいち早く領土問題へ昇格させ、
なし崩し的に領有へ持って行くための橋頭堡を作ろうと考えたのでしょう。

民主党の代表選で国政そっちのけの空白状態で、
特に中国とは問題を起こしたがらない上に、
それぞれが責任を負いたくない民主党なので、
おそらくとてもまともな対応はできないであろう

こういう読みが中国共産党にあったものと思われます。
しかし、中国共産党の読みは悉くはずれました。


・第一の誤算
今までも毎日のように領海侵犯をされていた海上保安庁
ついにキレてまっとうな対応である「船長拘束」を実行。
ここは中共は強く押せば民主党政府なら必ず引くから良い材料だと思ったのでしょうが

・第二の誤算
代表選の直後にアーミテージ前国務長官が来日。
【尖閣諸島沖：中国の強硬姿勢「試している」アーミテージ氏】
　知日派として知られるアーミテージ元米国務副長官は１５日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、尖閣諸島沖での衝突事件をめぐる中国の強硬姿勢について「日本と米国との関係が冷たくなっているからこそやっている。どこまでなら許されるのか試している」との見方を示した。

　アーミテージ氏は、日本政府のこれまでの対応について「正しい。慎重に対応している」と評価。そのうえで、長期的な対応として（１）「尖閣問題があるから」とあえて言わずに防衛費を少しでも増やす（２）フィリピン東方のパラオで行われる米海兵隊の訓練に自衛隊が参加して共同訓練にする－－などのアイデアを挙げ、「挑発的にならずに、メッセージを静かに送ることだ」と中国をけん制する必要性にも言及した。【西田進一郎】
(2010/09/16)

尖閣問題に対する日本の対応を会見で評価すると表明。
あわせて仙谷官房長官に日米同盟、尖閣、沖縄の重要性を教育。

ここは少し補足をしておきます。
いくら反米反日親朝鮮の仙谷と言えど、
日米同盟が急速に悪化している影響により政権基盤が揺らぎかねないと危惧を始めたようです。

そのため前田匡史内閣参与を使って
グアム移転費用について米政府側へ融資拡大を打診していました。
要するにお金を余計煮出す事で機嫌を取ろうとしたわけです。
このことは先日の閉会中審査でも自民党が指摘しています。（注１）

アメリカ側は仙谷のこの動きを見て代表選直後のアーミテージ訪日を立てたのでしょう。
そして政権基盤がすぐに揺らいでは困る仙谷にまともな対応を要求。

アーミテージに説教される前に14人の船員を解放した仙谷ですが、
その後はまともな対応を取り中国共産党側の要求に対して無反応状態です。


・第三の誤算

外務大臣が特亜へとにかく媚びる岡田克也から対中強硬派の前原に交代。
安易に妥協すると見ていたはずが
「尖閣では毅然と対応する」と前原大臣が全く折れません。

【「これは日本の国内法の問題だ」 日本政府、中国が要求する船長釈放に応ぜず】
（2010/09/19　時事通信)
など、至極まっとうな対応を取っています。


日本の特に特亜には媚びる民主党なので
必ずどこかで妥協するだろうと読んでいたのでしょう。
しかし、ことごとくその読みが外れました。

引くに引けなくなった中国共産党は
火病を起こして次々に反日行為を加速

【海軍少将：軍事未介入は日本に与えられた猶予】
｢中国網日本語版(チャイナネット)｣(2010/9/17)

【船長拘置延長、中国「強烈な報復措置を講じる」】
　【北京＝佐伯聡士】尖閣諸島（中国名・釣魚島）沖の日本領海内での中国漁船衝突事件で中国人船長の拘置延長が決まったことについて、中国外務省の馬朝旭報道局長は１９日、日本側に船長の即時無条件釈放を要求する談話を発表。
　その上で、「日本側が独断専行で過ちの上に過ちを重ねるなら、中国側は強烈な報復措置を講じ、その結果はすべて日本側が負うことになる」と警告した。

　中国中央テレビによると、外務省は、具体的な報復措置として、日本との間で、閣僚級以上の省庁・地方政府間の交流のほか、８月に合意したばかりの航空路線増便のための協議などを中止したことを明らかにした。

　外務省はまた、「責任は完全に日本側にある」と強く非難し、「日本側の行為は、すでに中日交流に深刻な損害をもたらした」と強調している。
（2010年9月19日 読売新聞）

【中国紙、「沖縄は日本が不法占領」との論文掲載】
　１９日付の中国紙、環球時報は琉球（沖縄県）は明治政府が１９世紀末に清国から奪い取ったもので、日本政府は今も沖縄住民の独立要求を抑え込んでいるとの趣旨の署名入り論文を掲載した。

　中国大陸に近い尖閣諸島（中国名・釣魚島）については中国領であることは明白で「日本には中国と話し合う資格もない」と結論付けている。

　筆者は在日中国大使館勤務経験がある商務省の研究者、唐淳風氏。

　論文ではかつての琉球王国住民の大部分は福建省、浙江省、台湾付近の出身で、言葉も制度も中国大陸と同じだったと断言。
(2010/09/19　産経新聞)

前原には折れずに対応してもらえるように激励の電話でも入れてあげましょう。

あと、清国は「台湾はそもそもうちの領土じゃねーし」とか言ったんですよね、1895年に。
しかも、今の中国共産党はそのときの清国ですらないですし。

日本国民としては中国がどんどんエスカレートしてくれる事を願うだけです。



ついでに、今回の件について中共の手先という立ち位置がはっきりしているがの日経です。
【国交相、海保を激励　中国刺激の可能性も】

　前原誠司国土交通相は16日、沖縄県の尖閣諸島での海上保安庁の巡視船と中国漁船の接触事件を受け、
事件を担当する石垣海上保安部（沖縄県石垣市）を訪問し、激励する。
漁船の船長逮捕に反発する中国を刺激する可能性もある。

http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E3E4E2E2E38DE3E4E2EBE0E2E3E29C9CE2E2E2E2
(2010/09/16　日経新聞)
リンク貼ってるヤツからも金を取るとか言ってるのが日経なのでURLだけ書いておきます

どこの国の新聞ですかね？
当たり前の事をしているだけなのに中国様を刺激するとか書いちゃってます。

ちなみに日経といえば富田メモを中国共産党の指示で発表し、
その富田メモが捏造である事を隠すために
「資料の公開はしない！」「（日経の内輪だけで行った）検証の結果間違い無く本物だ！」
と言っていたりします。
（富田メモを発表する直前に日経の社長が北京で対日宣伝工作のトップと会談していますが、
このこと自体を日経は無かった事のようにしてごまかしています）



注１：
8月27日　毎日新聞

　在沖縄米海兵隊のグアム移転計画を巡り、日本政府が日米合意の融資額を上回る資金を国際協力銀行（ＪＢＩＣ）を通じて米側に追加融資する案を、非公式に米政府に伝えていたことが２７日、分かった。政府関係者が明らかにした。移転計画は日米合意で定めた期限の１４年より遅れる可能性が高く、追加融資で計画を進展させる狙いがある。しかし、新たな負担増となる提案は日本政府内にも異論があり、具体化には調整が必要となっている。　

8月27日　共同通信

米政府が、在沖縄米海兵隊の米領グアム移転に伴って日本側がグアムのインフラ整備のために融資する７億４千万ドル（約６２７億円）の大部分について「返済計画が作れない」と日本政府に伝えていることが２７日、分かった。米側は移転事業の停滞を防ぐため、なお早期の資金提供を要請しているが、日本側は融資を当面見送る方向で検討を始めた。

　複数の日米関係筋が明らかにした。

　移転事業は既に当初計画の２０１４年から３年以上遅れる見通しで、移転完了のさらなる先送りは同盟関係の弱体化につながる恐れがある。このため日本政府は、資金をすべて負担することによる決着の選択肢も捨てていない。

　０６年の日米合意によると、国際協力銀行（ＪＢＩＣ）の融資で海兵隊移転に伴うグアムの上下水道や電力関連施設を整備する。当面の焦点は、その融資の約５８％を占める下水道事業（最大約４億３５００万ドル）。米政府は返済を、グアム側が徴収する水道料金などで賄う予定だった。

　しかしグアム側が返済義務を負うことを拒み、最近になって米側は「返済計画が作れない」と日本側に伝達した。


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