責任から逃げ回る民主党

本日、参議院外交防衛委員会の閉会中審査が開かれました。
議案は当然ながら尖閣での船長釈放問題についてです。


■逃げ回る官房長官

本日の閉会中審査では逮捕～拘留～釈放
までの官邸の中での動きを質問するために
仙谷官房長官の出席が求められていましたが、官房長官はこれを拒否。
自民党側はそれではと滝野官房副長官の出席を求めましたが、
当日の委員会開始の10分前に出席拒否を通達。
その後の出席要求も無視して結局欠席しました。

仙谷は先日も外交防衛委員会への出席要求を拒否しており、
官房長官になってからは質疑から逃げ回る姿勢がはっきりとしてきました。
責任を果たすべき場から逃げ回るのでは税金泥棒の誹りは免れません。


■ビデオでは中国漁船側の違法性は明らか

質疑において前原大臣がビデオを事前に見ていた事を説明。
映像からは中国漁船側の不法性は明らかで逮捕は当然
という判断を示しました。


■予定通り地検に責任転嫁

最初の質問者の民主党・斉藤嘉隆議員は前原外相と話を
「地検が法に則って判断したんだから外務省は責任無いよね」
「地検の判断だから俺たち関係ないよね」
というのを確認するだけの内容に終始し、
民主党政権として今回の問題を全て地検に押しつける事で
今後もこの一点突破でシラを切り通す姿勢を示しました。


■地検で判断したとすれば

地検で「政治的外交的判断」に基づいて判断したという
地検の発表を額面通り受け取れば、
地検が法務省や内閣を飛び越えて国際問題を判断したことになり
筋の通るものではなく、法務大臣としてはこの勝手な判断を処罰せねばなりません。
また、民主党の閣僚他、政務三役全てが異口同音に
「地検が法に則って判断したから俺たちに責任はない」
と繰り返しています。
外交問題を地検の判断に丸投げする事が正しいという主張ですから、
それなら民主党政権そのものが不要で、官僚や検察に丸投げすれば良いでしょう。
どう考えても実質的な指揮権発動が行われ
地検に責任を押しつけるためにこういう形にしたのは明白です。

また、過去に地検で独断で判断したというような事例は一度もありません。


■官邸の関与はあった

佐藤正久議員の追及によって22日に法務省から外務省へ
官邸を通じて説明要請が有った事が明らかになりました。
その後、23日に法務省と外務省が官邸で協議を行った事も明らかになりました。
合わせてこの場に滝野官房副長官が臨席していた事も判明しました。

7日の逮捕時にも官邸で関係省庁を集め
2回の協議が行われ逮捕が決定された事からも、
官邸が逮捕時だけ関与し、釈放時は一切関与していない
などという説明で納得する人はいないでしょう。

今回はその官邸の関与を知りうる人間が
再三の出席要求を拒否して質疑の場から逃げた事も問題です。
これでは民主党が意図的に隠しているのと同じです。

官邸での協議の翌日、検察内で1時間弱の打ち合わせの後
今回の釈放が決定されたわけです。
外交マターという大きな問題であるにも関わらず、
検察がたった1時間で独自の判断を下すという不自然な結論になります。

民主党政府の全く関与は無かったという説明は筋が通りません。


■それでもシラを切る

その後の佐藤正久議員以降、他の議員からの質問に対しても
一貫して民主党政府は
　「地検が法に則って対応したのだから問題無い」
　「地検は法務省の管轄だから外務省としては関係ない」
をひたすら繰り返す事で徹底して議論から逃げていました。

特に公明党山本香苗議員の質問時に至っては
上記の発言を前原大臣がニヤケながら繰り返す有様で
地検が勝手に外交問題に発展するような政治判断をした事に関して
何の問題意識もなく、とにかく地検が判断したのだからと逃げの姿勢に徹していました。



違法性が明らかで逮捕をしたのであれば法に基づいて処罰されねばなりません。
その違法性を無視して釈放を判断した地検に対して
釈放発表前に政治側で差し止めなければなりません。
しかもその報告は事前に官邸になされていたのですから、
（答弁で政府側が認めています）
止められないはずがありません。

特に法務大臣は地検の政府を飛び越えた勝手な判断を処罰する責任があります。

ところが民主党政府は全員が責任を逃れるために
　「地検が判断したのだから俺たちに責任はない」
と強弁して悪びれていません。

責任を負う気がないのであれば
特に与党という立場に立つ資格はありませんし、
国会議員としての資格もありません。



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