菅直人年頭所感から

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新年明けましておめでとうございます。
昨年はマイペースながら更新を続ける事ができました。
今年も可能な限り更新を続けていくつもりです。


さて、さっそくですが新年一発目から
うれしくない記事を書くことになってしまったことをお詫びします。

【菅内閣総理大臣　平成二十三年　年頭所感】
がさっそく公開されました。

全部転載するほどの価値のある文章ではありませんので、
内容を箇条書きでいきます。

・菅内閣の理念は「成長と雇用による国作りで元気な日本を復活させる」
　これに沿って作った予算だから国会で成立させたい。
　国民の皆様は理解とご指示を得るために以下、改めて理念を提示。

１，「平成の開国」
　世界が地殻変動とも言える大きな変化に直面している中、
　従来の発想にとらわれていてはいけない。
　明治の開国、戦後の開国に続く「平成の開国」元年にしたい。
　EUや韓国、豪州との交渉とともに、TPPについて進めていきたい。
　TPPによる貿易自由化と農林漁業の存続が相反するかのような先入観を排し、
　新しい農林漁業の可能性を追求したい。
　
２，「最小不幸社会の実現」
　不幸の原因を可能な限り小さくする事が大前提。
　子ども手当の拡充、求職者支援制度の創設、年金の安定確保をしながら、
　事業仕分けの拡大により財政健全化の目標も守れた。
　しかし、膨らむ社会保障費の財源確保は限界です。
　財政とは、国民が享受すべき生活の保護、
　活動の支援を分かち合い精神を実現するためのもの。
　社会保障の仕組みの議論を深め、消費税を含めた改革の姿を示したい。

３，「不条理を正す政治」
　「平成の開国」「最小不幸社会の実現」には国民の信頼が不可欠。
　苦しんでいる人が居る不条理を放置するわけにはいかない。
　政治とカネ問題に対する政権の姿勢に失望されている
　今年こそ失望を解消し改革を断行していく事を誓う。

国民の皆様と日本の絆を大きく育てるような一年となるように頑張っていく。


では、以下、いくつかツッコミを入れていきたいと思います。


■TPPをやりたいのは米国へ媚びを売るため

TPPについては簡単に
【TPPで輸出拡大？無理です。】
で書かせていただきました。
私の結論としてはいままで日米での農業自由化交渉がうまく進まなかった事を
TPPというものを使って日本の関税障壁を取り払って一方的に農産物を輸出したい
そういう考えなのだろうと思います。
そして、菅内閣は米国に媚びをうるためになんとしてもこのTPPをやりたいのでしょう。
前原はたかがGDPの1.5％と言っていましたが、食糧確保は安全保障の根幹です。
今回の菅直人の年頭所感から抜粋します。
「今年前半までに開国と農林漁業の活性化を両立させる政策を提示したいと思います。安全保障面では、東アジア地域に北朝鮮の問題や海洋の問題など不安定で不確実な状況があります。我が国自身が防衛面で努力しつつ、日米同盟を二十一世紀にふさわしい形で深化させ、国民の安心・安全に万全を期します。」
平成の開国とした部分の説明にこの文章があるのです。
文章が説明不足なのは菅直人だからという気がしますが、
農林漁業について書いていて唐突に日米同盟の話が出ています。
日本の政権安定は日米同盟の関係に大きく影響を受けます。
一日でも長く総理の椅子にしがみついていたい事からTPPで農業の市場を手土産に
米側に媚びを売ろうという事ではないかと思います。

そもそもTPPについてきちんと国民に説明をしていないのですし、
本人がTPPが具体的にどういうものであるか理解しきれていないのは
国会答弁を見る限り間違い無いでしょう。


■最小不幸社会＝社会主義

財政＝国民に分け合う物。
と言ってしまっています。
10人いる人の中で不幸な一人の人のために9人から1割ずつお金を集める事。
菅の言う最小不幸社会はこういう考えでしょう。

本来求めるべきは、
10人いる人の中で幸福な人の最大化を目指し、
その増えた分で不幸な一人に
努力して不幸を脱してもらう後押しをする事です。
そのためには国家の安定は不可欠です。
財政とはこのためのものだと思います。


■中国人船長を釈放しておいて不条理を正す政治にする？

中国人船長は釈放しておいて、
海上保安官は処分されました。
中国人船長への捜査は事実上不可能になっており、
本来ならば不起訴か起訴かを選ばなければなりません。
しかし、不起訴にすれば日本国民からさらに反発を食らう、
かといって起訴すれば彼らが日本より大切にしている中国共産党様に悪い。
だから刑事訴訟法248条にはない「処分保留」というありえない法解釈を行って
国民が忘れた頃に不起訴にするために、いつまでも「保留」にしているのでしょう。
日本の国益のために職を賭けてビデオをYoutubeにアップロードした日本人は処罰し、
元々の犯罪を起こした中国人船長は無罪放免。
これは不条理と言わないのでしょうか？

同じ時期に半分以下の額の脱税で中内氏は逮捕され懲役が科せられました。
しかしながら、ルーピーは超悪質な脱税にも関わらず、
逮捕もされず、告発もされず、延滞税も重加算税も課されませんでした。
これは不条理とは言わないのでしょうか？

政治とカネの問題と自ら言っていることからも
小沢を利用して支持率を稼ぎたいというところでしょう。
しかしながら、菅首相本人も
【宇野内閣の再来】
で過去に書きましたが、
寄付金偽装を行っており、これに対するまともな説明もしておりません。
マスコミもこの問題を追及せず、アリバイ作りに一部が報道しただけの状態です。

政治とカネの問題で国民の信頼を得たいというのであれば、
まずは自らがきちんと説明することから始めなければならないと思います。



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