国家的危機すら・・・天災を人災にした

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【米軍、消防車２台提供＝放射能対策に精通、総力支援】
(2011/03/15　時事通信　より抜粋)
外務省を通じて要請を受けた在日米軍は建物を冷やす強力な放水力を持つポンプ車を提供したという。

　↓　↓　↓

【日刊スポーツの3月15日の原発事故速報より】
（一部だけ抜粋）

　◆在日米軍報道部は１５日、福島第１原発で起きた事故で同日派遣した在日米軍ポンプ
車が現地に到着後、日本側当局から支援を断られたことを明らかにした。

その後、16日未明にこっそり修正↓

◆在日米軍報道部は１５日、福島第１原発で起きた事故で現地派遣し、支援の申し出を断られたとしていた米軍ポンプ車について、日本側に引き渡され、ポンプ車は使用されたと訂正した。

軍が確認せずに情報を流す事はまず考えにくいですね。
政府側がいったん断ったと見るべきでしょう。


【菅政権の政治主導演出へのこだわり、混乱を増幅】
（2011/03/15　読売新聞　より抜粋)
　首相官邸の危機対応のほころびは、地震から一夜明けた１２日午後、福島第一原子力発電所１号機で起きた水素爆発であらわになった。放射能漏れの可能性があり国民への一刻も早い周知が求められたにもかかわらず、菅首相は東京電力の技術者を官邸に呼びつけると、どなりちらしたという。

　「これから記者会見なのに、これじゃあ説明出来ないじゃないか！」

～中略～

首都圏の計画停電への対応でも、首相をはじめ、政権の「政治主導」演出へのこだわりが混乱を拡大させた側面は否めない。

　計画停電の実施は当初、１３日午後６時半から東電の清水正孝社長が発表する予定だったが延期された。「まず首相が国民に直接呼びかけたい」との首相周辺の意向が伝えられたからだ。

　１３日夜、首相官邸の記者会見室では、首相が「国民に不便をかける苦渋の決断」と計画停電の実施を発表したのに続き、枝野長官、海江田経済産業相、蓮舫節電啓発相が次々と登壇し、国民に節電を訴えた。しかし、記者団から停電開始の時間を問われると、蓮舫氏は、陪席していた東京電力幹部に向かって「答えられます？」と回答を促した。

　こうした「政治ショー」が終わるのを待って東電が行った発表は結局、午後８時２０分開始となり、スーパーや鉄道各社など多くの関係者は、対応に十分な時間がとれなくなった。

◆一夜で決行◆

　今回の大地震対応では、第１次石油危機時の１９７４年１月半ばから２月末まで実施した大口利用者の電力カット１５％をはるかに上回る２５％カットをめざしている。電力会社だけでなく、鉄道や病院関係など、官民の枠を超えた複雑な調整が必要だったにもかかわらず、政府内では精緻な議論もなく、停電は、決定からわずか一夜で決行された。

　こうした中、政府が本格的な復興計画作りに着手した形跡はない。


民主党政府はこの大災害の中、
これを支持率へ結びつけるためのパフォーマンスに
ということを第一に考えていたと言っていいでしょう。

以下の画像は3月12日午前5時半の政府資料の一部です。

（予測）　23:50　燃料被覆管破損
（予測）　24:50　燃料溶融
（予測）　27:20　原子炉格納容器設計債高圧（527.6KPa）到達
　　　　　　　　　　原子炉格納容器ベントにより放射性物質の放出
～中略～

02:29　福島第一原発2号機で圧力が上昇した格納容器から原子炉建屋を通じて
　　　　　外部に蒸気を逃がすことを検討している。

という2号炉についての予測部分があるかと思います。
この予測に基づいて前日の夜から出されていたものです。
この時点で必要な事を実施する判断を官邸が下していれば
1号機～3号機まで状況は変わっていたのではないかと思います。

しかし、圧力上昇に対して弁を開くのが遅れる事態が発生しました。
12日未明、午前3時に菅首相が現地視察を発表しました。
（なんで責任者が大事な時間帯に官邸を不在にするのか、
首相が行くのは一段落してから現場の被災者を元気づけに行く場合でしょう）

結果、翌日の7時に菅首相が視察し、
その後官邸に戻るまでの間蒸気を逃すことができなくなり、
翌日朝9時に原子炉外部容器内の圧力が既定値の２倍以上
という状態に陥ることになりました。

圧力が上がる事で中に水を送り込めなくなり、
炉心が露出し急激に温度が上昇、
さらに圧力が上がるという悪循環になります。

政府はさらにこの後の判断も遅く、
蒸気の放出は午後2時にようやく行われましたが、
第一原発1号機では3時過ぎに水素爆発を起こしました。
これは炉心の露出によって大量に発生した水素ガスによるものです。

15日朝になって政府と東電を一体となる体制を作ったと発表しておきながら
「東電が情報を上げてこなかった」だの
【計画停電：１週間先まで公表を　東電に政府要請】
(2011/03/16　毎日新聞)
など、相変わらずの責任転嫁を行っています。

　「権限は全て政府が握っている以上、
　政府が責任を持つ事で判断し命令を出し迅速に当たる。」
これこそが政治主導であって、
記者会見の発表に原子炉の専門家等も置かずに
専門知識のない幹事長や首相だけが立つ事に意味はありません。


国家的な危機を政治主導を演出するために使おうとしておきながら
絶対に責任は負いたくないという姿勢は様々な所に現れています。

たとえばテレビカメラを連れて都に節電を要請するパフォーマンスをしましたが
都知事に「政府が節電の政令つくるべき」と正論を言われても
蓮舫はこれを認めずに「政令を出すまでの時差もある」と逃げ。
さらにその後枝野は
「節電は政府が強制してできるものではない、地道な節電で協力を」
という馬鹿なことを言っています。
意地でも責任は負いたくないという考えが判ります。

たとえばパチンコ屋（都内だけで200万キロワットにもなるそうです）
の営業自粛要請をしても、それが実現されるかは未知数ですし、
都はパチンコ営業自粛なのに他県は通常営業なのか
という問題も生まれてしまいます。

だからこそ政府が「今は緊急事態なのだから文句は後で政府が聞く」
として政令でやる必要があり、それこそ政治主導であるはずです。


また政府危機管理センターに提供された被災地用の電池が
190万個になりましたが、その殆どが現地に送られず
危機管理センターは
「自治体からの要請を受けて発送することになっているが、
要請がないので発送していない」
という言い訳をしています。

これこそ民主党が散々批判してきたお役所仕事ではなかったのでしょうか？


こうした一連の不手際に加え、
野党自民党からは種々の提案をしているそうですが、
政府側は自民党に対して情報を開示しない状況だそうです。

これについて石破政調会長は
政府からはほとんど情報が入らず、政府側の説明者もほとんどが当事者能力のない人たちで「ご提言は必ず伝えます」で終わってしまい、「野党にも協力してもらいたい」という菅総理の呼びかけは一体どこまでが本心なのか、口だけで「協力してほしい」というだけではなく政府全体として具体的な提案をして貰いたい。

　現政権はそもそも経験が足りないのに加え、役所との信頼関係も希薄なため、政府の対応が不十分であることは否めません。
　総理以下、閣僚たちもおそらく不眠不休で疲労困憊、判断能力も相当に落ちているのでしょうが、このような状態が最も危険です。「下手に自民党の提案に応じればこの機に乗じて政権を乗っ取られるのではないか」との疑心暗鬼があるのかもしれませんが、我々はそのようなことは全く考えておりません。早急に政府の能力を上げなくてはなりません。

と自身のブログで述べています。


単なる無能でも責任有る立場に居ないで何もしなければ害にはなりません。
しかし、責任有る立場にある上に手柄だけを欲しがる無能は確実に有害です。

今、世界中で株価が暴落しています。
世界で一番の債権保有国で、
世界経済に対して日本の経済力は大きな影響を持っています。

その日本が長期低迷しそうだという様相を呈してきたことで
世界同時株安という経済崩壊の引き金を引こうとしています。

これが「一度犯らせてください」　「政権交代」
という中身の無いキャッチフレーズと
マスコミの扇動に乗って政権に就かせた事の結果なのです。



さて、ついでですので内閣とメディアが
「トウデンガー」で押し切ろうとしていますが、
【「天下りあっせんでない」と枝野氏　東電顧問就任問題で】
(2011/02/02　朝日新聞)

・資源エネルギー庁長官　石田徹　昨年8月に退職
　↓
・4ヶ月後に東電の顧問に天下り。
　↓
・民主党政府「天下りではない」

民主党政権になってから、
「政府によるあっせんなら天下りではない」
「担当省庁への退職後2年間就職禁止は廃止」
という事で天下りを拡大してきました。
それによって実現できた天下りでした。

こうした癒着を拡大する内規の変更を行った民主党政権によって
今回事故に遭っている福島の原発のチェック体制も
省庁側からのお目こぼしもやっていたのではないか？
馴れ合い状態で厳しいチェックが行えたのか？
という疑いが出てくるはずです。





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