そうだ！強行採決しよう！

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と、思いついたけど、
いろいろダメな事に気付いてヘタレました。

【職権で５日に衆院本会議 自公反対、審議拒否も】

衆院議院運営委員会の川端達夫委員長は４日の理事会で、職権によって５日午後の衆院本会議開催を決めた。菅直人首相が退陣条件に掲げる公債発行特例法案、再生エネルギー特別措置法案の５日中の委員会可決を想定しており、自民、公明、共産各党は開催に反対。自民党は衆院での審議を拒否する構えだ。

自民党の菅義偉筆頭理事は理事会後、記者団に「自公両党は席を立ち、国会は不正常になった。委員会を含めて審議には応じられない」と強調した。

公債法案は衆院財務金融委員会、再生エネルギー法案は経済産業委員会で審議中。民主党は早期成立を目指し、５日にも衆院を通過させたい意向を示している。
(2011/08/04 産経新聞)

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【特例公債法案、週内採決断念…民主、自公に配慮】
　民主党は４日、菅首相が退陣条件の一つとしている赤字国債を発行するための特例公債法案の週内採決を断念した。法案成立の前提となる子ども手当見直しについては自民、公明両党と正式に合意したものの、両党が週内採決に難色を示したためだ。

　民主党は当初、５日の衆院本会議で特例公債法案を採決する構えを見せていた。川端達夫衆院議院運営委員長は４日の同委理事会で、衆院財務金融委員会で審議中の同法案などの採決に備えて５日の本会議開会を職権で決めた。しかし、同党の安住淳国会対策委員長はその後、都内で自民党の逢沢一郎、公明党の漆原良夫両国対委員長と会談し、５日の本会議開催を見送る方針を伝えた。

　ただ、公明党内には、特例公債法案の衆院採決を容認する声が広がりつつある。漆原氏は４日夜、都内で記者団に「参院（審議）のことを考えれば、お盆前に通すのが一番良い。今国会で通ればそれはそれでいい」と述べ、来週中の衆院通過と会期内成立を容認する考えを示した。
(2011/08/05　読売新聞)

このとおり半日と経たずにヘタれました。


公債法案と再生エネルギー買取法案を委員会で強行採決し、
通常は翌日以降になる本会議への上程も
当日に緊急上程して可決させて週内に参議院へ送付したい
という考えから強行採決の準備を進めたのでしょう。

しかし、菅内閣に対する問責決議案が出て
菅内閣が総退陣しない限り国会が停止しかねない可能性があり、
公債法案に至っては野党の反発を買って参院で止められかねない
これらの事に気付いてヘタれたようです。

衆議院で多数を持っているし、
基本的に民主党政権が特亜を基盤にしているので
共産党も民主党にはなんだかんだで協力的ですから
強行採決でいけると思ったのでしょう。
いかにもガソプーらしい思いつきですね。


以下の問題点を指摘しておきます。


１、再生エネルギー買取法案で脱原発にはなりえない

菅直人が脱原発アピールをしていることもあり、
またマスゴミがこの法案の問題をまったく指摘しないどころか、
脱原発とこの法案を等価であるように勘違いさせているフシがあります。

この法案は「自然エネルギーの普及」を後押しするための法案です。
（それもチートで）

原発は一度動かし始めたら年単位で走り続けるためベース電力として扱います。
火力や水力はピークに合わせて発電量を調整できるため
これらでその上乗せを調整します。
そして天候に左右されて欲しい時に必要な量を発電できない
コントロールが難しいのが風力や太陽光です。
現在の技術では膨大な量の電力をためておける方法はありません。
なお、揚水発電は「あまってる時間（主に夜）の電力」
を使って水をくみ上げておくことで、
ピーク時にこの水を使って発電するという形の「電池」です。

こうした発電方式による電源としての位置付けを考えれば、
風力や太陽光では原発の代替電源になり得ません。
あくまでも補助です。

したがって「脱原発」とこの法案は全く別次元であって
脱原発だからという理由とイコールになることはありえません。

欧州ではどうこうと反論する人がいるでしょうが、
あちらは多くの国と地続きで不足時に他国から電力を買う事で補えます。
日本では不可能です。

脱原発を今すぐ急いで行えば安定した電力の確保ができずに
日本の産業空洞化を間違いなく強力に促進するだけです。
脱原発をするというのならどうやってそれを実現するのか
この点に関して菅直人は明確な意見を持っていません。

この点で菅直人の「脱原発」も「脱原発だ！電力は足りる」
などと同調している人たちも紐無しでバンジージャンプをするようなものです。


２、優先順位が違う

菅直人は震災直後から10兆円規模の二次補正予算を野党から要求されていましたし、
菅内閣も当初は10兆円規模の二次補正予算を組むはずだったものが、
「解散や首相交代よりも復興が最優先だ」
とマスコミも協力してくれるので、
復興を人質にしてずっと権力の座に居座る目的で
二次補正予算の編成を3ヶ月間放置しました。

これに業を煮やした自民党は「内閣不信任案提出」を決定。
直後の党首討論では菅直人は
補正予算案も出すから不信任案を出さないでくれと言い出しました。

そして辞める辞める詐欺で内閣不信任案を乗り切ってから
補正予算を出さないという批判をかわすために
菅直人は本来必要な金額とは程遠い
2兆円規模まで縮小した二次補正予算の編成を指示しました。
（二次補正予算の指示が菅直人から出たのは
6月14日だと国会で野田財務大臣が答弁しています）

菅直人本人も1.5次補正だと答弁するほどで
不十分であることは予算提出前から本人も認めています。

そして三次補正予算は早くても10月以降と言っており、
政権に居座るために国民生活を人質にし続けています。

今国会の70日延長が決まった直後に
民主党が真っ先に要求したのは公債特例法や瓦礫処理法案ではなく
この再生エネルギー買取法案の審議でした。
菅内閣にとってはこの法案こそが最重要法案というわけです。

公債特例法が通らなければ早ければ10月以降は
予算の執行を節約しなければならない状況になると
国会で野田財務大臣が答弁しているのに
再生エネルギー買い取り法案こそ最優先という始末です。


３、公債法が成立しないのは菅内閣の身勝手

民主党、自民党、公明党の3党の政調会長で
4月末にすでに
「復興の財源を鑑み、赤字国債で行っているバラマキ4kを見直す事」
という条件で公債特例法を通すと合意し署名までしました。
これに先だって予算委員会で石破議員の
「政調会長の意見は党の意見とみなして良いのか」の問いに
玄葉政調会長は自分の意見が党の意見であると認めてもいます。

これを岡田や菅直人が後からぐだぐだ言って
反故にしようとしてきたからこそ
今になっても公債特例法が成立しないのです。

3党合意してから3ヶ月の間「いかにしてこの合意を無効化するか」
安住国対委員長も岡田幹事長もずっとこのことばかり考えてきました。

そして玄葉政調会長はといえば
「3党合意を無視するならオレは政調会長を辞める」
と言えばいいものをやはり辞めません。
全員がポストにしがみつく事が最優先で
それ以外のことは考えていない菅内閣らしいのですが、
誰も責任を取らずに言いたい放題言っているだけで先へ進みません。

こうして党内での意見集約をしようともせずに3ヶ月間時間を浪費してきただけです。

それどころか8月4日に開かれた民主党財源検証小委員会・財源チームの総会では
（いまさら財源の議論といのもツッコミ所ですが）
いまだに「特別会計を取り崩して財源にしろ」
「埋蔵金の発掘で財源を確保すべきで増税は必要ない」
と言う意見が出た上に
岡田克也幹事長がこの小委員会の城島座長に
「財源が本当に無いのかもう一度議論して欲しい」
と言っている始末です。

政権交代から2年になるのに
いまだに「埋蔵金は有る」と幹事長すら思ってる程度なんです。
2年間無駄に時間を過ごしてきたと言っていいでしょう。

こうした民主党全体の不勉強で傲慢な姿勢が
公債特例法が成立しない背景にあります。


あと、幹事長は岡田じゃなくて糸井重里が適任だと思います。





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