オバマ政策の象徴的存在、ソリンドラが破産法申請

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【米ソリンドラ破産法申請へ　太陽パネル製造企業】
　【ロサンゼルス共同】太陽光パネルをつくる米カリフォルニア州の新興企業、ソリンドラは３１日、経営悪化を理由に近く連邦破産法第１１条（日本の民事再生法に相当）の適用を申請すると発表した。既に操業は停止。約１１００人の従業員は解雇される。ロイター通信などが伝えた。

　同社は環境にやさしいエネルギー政策の導入に熱心なオバマ大統領が昨年５月に視察した企業。太陽エネルギー関連の米企業の破綻は８月で３社目で、石油依存からの脱却とともに環境政策を通じて新たな雇用創出も目指すオバマ政権の戦略に、暗雲が垂れ込め始めた。
(2011/09/01　共同通信)


オバマ大統領の政策の目玉の一つだったはずですが、
なぜソリンドラが破産法申請に至るほど苦戦したのか
その点にまったく触れないところがこの記事のポイントです。

9月1付けでサンフランシスコでは以下のように報じられているようです。
【Solyndra closes Fremont plant - stimulus hopes dim】

この記事から一部を抜粋しますと

Solyndra was the first company to win one of the guarantees, receiving $535 million in 2009 to build its second factory in Fremont less than a mile from the company's original plant. Both President Obama and former Gov. Arnold Schwarzenegger toured the new plant, citing it as a symbol of the nation's economic recovery and commitment to a green economy.
But Solyndra, whose solar modules are thin tubes rather than flat panels, struggled to compete against a flood of low-priced solar cells pouring out of heavily subsidized factories in China. Last year,


ソリンドラが政府から5億3500万ドルの融資保証を受け、
フリーモントで工場を増設し、
オバマ大統領やシュワルツェネッガー前知事が視察するなど
このソリンドラの工場はオバマ政権の政策のシンボル的位置づけでした。

それが極端に安価な中国製太陽光パネルの大量流入によって
破産法申請にまで追い込まれました。

日本では一周遅れで太陽光パネルの普及へと舵を切っています。
しかし、太陽子パネルというのは高付加価値の先端製品ではありません。
中国でいくらでも量産が可能な技術なのです。
従って人件費の部分での競争が大きなウェイトを占めます。

だからこそ企業も利益と価格競争力を求めて人件費の安いところへ工場を造ります。

太陽光パネルの普及に積極的だったドイツでは
その太陽光パネルのQセルズ社が工場を中国へ移転してしまっており、
電気料金を上げて税金を投入してまで行ってきた太陽光パネルの普及政策も
中国の雇用を支える形で独国内ではあまり経済的に寄与しない状態です。


わざわざ国民の税金で補助金を付けて
中国の雇用を支える必要がどこにあるのでしょうか？

それこそ国内の経済に寄与するために
同じ太陽光パネルにしても国産にしかない付加価値の部分を条件に
補助金を投入すべきだと思います。


日本はと言えば民主党政権にくっついている京セラが
2009年に中国に太陽光パネルの工場を造っていますし、
岡田克也の実家のイオンはこの京セラ製のパネルを売り込んでいます。

ドイツのQセルズの工場移転、ソリンドラの破産法申請、
日本は同じ間違いを追従することになりかねません。

なぜソリンドラが倒れたのか
この原因の部分こそ報じるべきニュースだと思います。




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