野田と谷垣が極秘会談をしたというが

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あらかじめ言っておきますが、この記事はブログ主の憶測部分が大きいです。


野田と谷垣が25日午前に極秘会談をしたと
捏造報道でおなじみ読売新聞が記事にし、
これに各社が一斉に同調しています。

たとえば3月1日の産経新聞では

「野田佳彦首相が、自民党の谷垣禎一総裁と週末の２月２５日に首相公邸でひそかに会談していたことが２９日、分かった。複数の関係者が明らかにした。」

と書いており、
首相公邸で会っていたとまで書いています。

まずは2月25日の首相動静を見れば

　午前8時現在、公邸。朝の来客なし。
　午前11時46分、公邸発。同50分、東京・虎ノ門のホテルオークラ着。同ホテル内の日本料理店「山里」で藤村修官房長官と会食。
　午後0時47分、同所発。同53分、公邸着。
　午後1時55分から同2時16分まで、サッカー日本女子ユース東北選抜メンバーらによる表敬。藤村官房長官同席。
　26日午前0時現在、公邸。来客なし。（了）


産経のストーリーでは常に来客を見張っている番記者の皆さんの前を
ステルス谷垣が首相公邸に入っていたことになります。
警備やぞろり並ぶ番記者に発見されずに公邸に忍び込める谷垣さんすげー（棒）

ただ、産経のは後追い記事であり、
一番最初に言い出した読売の記事を見ると（注１）

野田首相と自民党の谷垣総裁が２５日に都内のホテルで極秘に会談していたことが２９日、分かった。.
関係者が明らかにした。

と書いており、野田の動静を見れば
ホテルで会談をするとすれば
ホテルオークラの「山里」での食事中しかありえないことになります。

しかしながら日テレではさらにこれに尾ひれをつけて（注２）
東京都内のホテルで自民党・谷垣総裁と約１時間、極秘会談を行っていたことが、日本テレビの独自取材でわかった。
と独自取材を強調し、1時間と時間まで書いている。

そうなるとべったりくっついている番記者達に全く気付かれずに
店に入ると同時に野田はかご抜けをして谷垣と会っていたことになり
説得力の無いストーリーになってしまいます。

おそらくそこで産経は「公邸で会っていた」ことにしたのでしょう。
番記者達が「来客無し」って書いちゃってますけどね。


さて、ブログ主の結論を先に言っておきます。
極秘会談など存在しなかったと考えています。


かつて麻生を叩くネタが欲しかった読売がやったことが
「タバコ増税捏造」でした。
まず読売が「麻生首相、タバコ増税を指示」と記事を書きました。
例によって「関係者」が明らかにしてます（笑）
なお、日本のマスコミが「関係者」と使う場合は
記者本人も含んでいたりすることを指摘しておきます。

読売「麻生がタバコ増税を指示した！」
↓
麻生「んなこた一言も言ってない」
↓
マスコミ全社「麻生がぶれた！ブレブレだ！」

産経「麻生が内閣改造を指示」
↓
麻生「いや指示してねーけど」
↓
産経「麻生がまたブレた！ブレブレだ！」

こういう方法で日本のマスコミは火のないところに
放火しておいて「ほら見ろ！煙がたっている！」とやってきました。


民主党政権を守りたいナベツネは
参院選に民主党が敗れ、明らかにヤバイという状態になったときに
大連立をさせるべく谷垣に会談を申し込みました。
しかし、谷垣はナベツネに会う事で
しゃべってもいないことをしゃべったように書かれないように
わざわざ逆にナベツネを自民党本部に呼び出すという条件で会談に応じました。
そしてはっきりと大連立を拒否しました。

それくらい谷垣は用心して慎重に行動してきました。


そしてマスコミが袋叩きをするような隙を作らずに
地方選では勝率8割以上でここまでやってきている上に
マスコミや小沢があの手この手で自民党を分裂させようとしてきても
ほとんど脱落者を出さずに党を守ってきました。

野田は消費税増税に突き進み、
さらにTPPでも「全ての品目を対象にする」と
各国との交渉で提示していることが明るみに出るなど
マスコミが全力で擁護し続けても
支持率の低下が止まらず政権としても追い詰められ始めています。

こうなってくると民主党をまもるためにも
ヘマをしない谷垣をなんとかして潰さなければなりません。
しかし隙を見せません。

そこで読売は会談をでっち上げたのでしょう。
そして各社もその企みに追随。
3月1日の谷垣の会見では

各記者が極秘会談についてしつこく質問し、
なんとかして失言や会談を臭わせるように加工できる発言を狙おうとしていましたが、
これに谷垣は隙を見せずに対応しています。

時事通信の記事を読むと、
この極秘会談という架空の物語で谷垣を陥れようという狙いが露骨です。（注３）

　自民党の谷垣禎一総裁が野田佳彦首相との極秘会談に臨んだ背景には、消費税率引き上げに対する首相の決意を見極めるとともに、早期の衆院解散・総選挙の可能性を探る狙いがあったとみられる。しかし、消費増税関連法案の提出前の与野党協議を「密室談合」と批判してきただけに、党内では谷垣氏への反発が出ており、求心力が一段と弱まりかねない情勢だ。

要するに、
事前談合を求める野田に対し、
徹底してこれを拒否してきた谷垣を叩く戦略なのです。

谷垣には事前談合に協力する気はありませんし、
その同じ線の上にある密会など
党内に対して説明がつかなくなるだけで谷垣にメリットがありません。
それをわざわざステルス技術を駆使してまでやるなんて
マスコミの作る谷垣は超人ですねぇ。



注１：
【首相、谷垣氏と極秘会談…消費税・解散で協議か】
野田首相と自民党の谷垣総裁が２５日に都内のホテルで極秘に会談していたことが２９日、分かった。.
関係者が明らかにした。

　会談では、消費税率引き上げ関連法案への対応などについて意見交換したとみられる。

　野田政権発足後、首相と谷垣氏との会談は、党首会談など公式の場以外では初めて。

　首相は関連法案成立に向け、これまで自民、公明両党に事前協議を呼び掛けてきたが、両党は拒否してきた。会談では谷垣氏に直接、協力を求めたとみられる。

　谷垣氏は、衆院解散・総選挙の実施後には消費増税に協力する意向を示しているため、解散について首相の認識をただしたとみられる。自民党では、同法案成立と衆院解散を引き換えとする「話し合い解散」を求める声も強まっている。
（2012年3月1日07時15分 読売新聞）

注２
【野田首相と自民党・谷垣総裁が極秘会談】
　野田首相が２５日、東京都内のホテルで自民党・谷垣総裁と約１時間、極秘会談を行っていたことが、日本テレビの独自取材でわかった。関係者によると、「社会保障と税の一体改革」の与野党協議や、消費税増税法案への対応などについて意見交換を行ったとみられている。

　消費税の増税という大きな政治課題の解決に見通しが立たず、「議員定数の削減」など自ら身を切る改革にも政治が答えを出せない中で、２人の極秘会談は事態の打開を目指した、ものとみられるが、今後、波紋を広げることになりそうだ。(02/29 20:59)

注３：
【極秘会談、批判浴びる谷垣氏＝総裁選前倒し論も－自民】
　自民党の谷垣禎一総裁が野田佳彦首相との極秘会談に臨んだ背景には、消費税率引き上げに対する首相の決意を見極めるとともに、早期の衆院解散・総選挙の可能性を探る狙いがあったとみられる。しかし、消費増税関連法案の提出前の与野党協議を「密室談合」と批判してきただけに、党内では谷垣氏への反発が出ており、求心力が一段と弱まりかねない情勢だ。
　「会っていない」。谷垣氏は１日の記者会見で重ねて極秘会談を否定。記者が食い下がると「私にもプライバシーがある。全部しゃべるつもりは毛頭ない」と声を荒らげた。
　首相と谷垣氏は、消費増税推進という点では一致。このため、谷垣氏は衆院解散・総選挙後であれば増税に協力する姿勢を示してきた。しかし、早期の解散に追い込む見通しは立たず、谷垣氏には手詰まり感もあったようだ。
　極秘会談で谷垣氏は、増税法案に野党が協力するのと引き換えの「話し合い解散」に対する首相の思いや、消費増税反対を明言する小沢一郎元代表を排除してでも増税を進める決意が首相にあるのかなどを探ったとみられる。
　早期解散となれば、国政進出を目指す「大阪維新の会」や、石原慎太郎東京都知事を党首とする新党構想の機先を制する形にもなり得る。話し合い解散については、森喜朗元首相らがかねて主張。党内には支持が広がり始めており、谷垣氏も否定はしていなかった。
　ただ、会談が表面化したことで、谷垣氏の立場は危うくなった。密室談合だとして与野党協議を拒んできた自らの発言と矛盾するからだ。
　１日の自民党代議士会では、中堅の河井克行氏が、谷垣氏に「ガチンコの党首討論の直前に総大将同士が裏で会って、どういう話があったのか」とかみついた。中堅・若手約２０人による２月２９日の会合では「早く総裁を代えるしかない」と、秋の総裁選の前倒し論が相次ぎ、派閥領袖（りょうしゅう）の一人も「谷垣降ろしにつながるかもしれない」と指摘している。（2012/03/01-21:13）




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