いい加減に橋下の手口に気がつくべき

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【大飯再稼働:橋下市長、一転「事実上容認」　前日発言翻し】
大阪市の橋下徹市長は３１日、関西電力大飯原発３、４号機（福井県おおい町）の再稼働について、「基本的には認めない」としていた前日の発言を翻し、「事実上、容認する」と明言した。ただ、「期間限定（の再稼働）は言い続けていく」として、秋ごろをめどに運転停止を求める考えを示した。

　橋下市長は市役所で記者団に、「上辺ばかり言っていても仕方ない。事実上の容認です」と語った。これまで大阪府・市のエネルギー戦略会議などでは、再稼働しなくても電力は足りるとする趣旨の議論が展開されてきたが、「足りるというのは個人の意見だ。きちんとしたプロセスで確定した数字は前提にしなければならない」とも発言。政府が今夏、関西で１５％の電力不足が生じると試算していることを踏まえ、「この夏をどうしても乗り切る必要があるなら、再稼働を容認する」と述べた。また従来、「安全が不十分な状態での再稼働はあり得ない」と繰り返していたが、「机上の論だけではいかないのが現実の政治だ。最後は有権者に判断してもらったらいい」と説明した。
(2012/5/31　毎日新聞)

【橋下市長、再稼働「負けと思われても仕方ない」】
関西電力大飯原子力発電所（福井県おおい町）の再稼働を巡り、関西広域連合が再稼働容認に転じた声明を出したことについて、メンバーの一人である橋下徹大阪市長は１日、「負けたと思われても仕方ない。反対し続けなかったことに責任は感じており、声明への批判は真摯(しんし)に受け止める」と語った。

　市役所で報道陣の取材に答えた。

　一方で、橋下市長は「大飯原発がずるずると動き続けることは絶対に阻止しなくてはならない」と述べ、容認したのは期間限定の再稼働だと改めて強調。声明については「安全が完全に確認されたうえでの再稼働でないことを国民に伝える方法としては、今回のやり方しかなかった」と述べた。
（2012年6月1日11時15分 読売新聞）

・期間限定で再稼働を認める
・（原発無しでも）「足りるというのは個人の意見だ」
※ブログ主注意：
橋下自身が去年からずっと飯田哲也の言葉を鵜呑みにして足りる足りると
企業にも節電は必要ないと書簡まで出してたんですけどね。
・原発再稼働を散々反対してきたのに容認したことについて
「負けたと思われても仕方ない」

まず、再稼働にあたって
橋下は飯田と古賀に責任を放り投げました。
そしてつい出てしまった本音が「負けたと思われても仕方ない」です。
橋下は「大飯原発再稼働」を勝ち負けの対立軸にしていた
ということを自分で認める発言をしたわけです。

常に敵がいないと生きていけないのが橋下流です。
次々に敵を見つけて作って戦ってる俺様かっこいい。
橋下にとって勝負は付かない方が得なのです。

民主党みたいに勝負に勝ってしまって責任を負う立場になれば
とたんにボロが出るからです。

ところが大飯原発については勝負する相手を間違えました。
また勝負方法も間違えていました。
そもそも民主党は日本国民が死のうが関係なく、
己の欲のために政治家をやっている集団です。
その点については当ブログでも何度か触れましたから今回は省略しますが、
与党としての責任を一応果たしてきた自民党と違い、
大飯原発の再稼働など、自分たちに責任がかかる形では行いたくない
というのが野田政権の基本方針です。
特に枝野に至っては原発阻止と言ってきた革マル派に対して
覚え書きを取り交わすほど深い関係にあるので
そのために自分に責任が来ないように会見ごとに発言がブレ続けたのです。

橋下：
原発再稼働を政府が強行するしかない状態までチキンレースだ！そして原発再稼働を強行する政府と戦う俺様かっこいい。
野田：
日本人が死んだってどうでもいい。俺は権力の椅子にしがみつき続ける事と責任を徹底して回避することしか頭に無い。
枝野：
革マル派の手前、再稼働はする気はない。しかし経産大臣として企業から突き上げられる。とりあえず適当に発言を続けて煙に巻いておけば責任は負わなくて済む。

この条件で成立するはずのないチキンレースを
無謀にも橋下は仕掛けました。掛けるものは大阪の経済です。
これなら負けて当然です。

その橋下や同調していた滋賀県知事などは
夏限定の再稼働という方針のようですが、
そもそも原発というのは一度燃料棒が発熱状態になれば
それが年単位で続くためにその間発電し続ける代物です。
だから夜中も発電し続けるため、
揚水発電のために水を汲み上げる事に使ったり、
夜間には安く電気を売ったりしているのです。
そして燃料棒は使い終わってもまだしばらくは発熱が続くため
冷却をある程度続けるしかありません。

これをたった１～２ヶ月使っただけで停止させれば、
かえってコスト的に損をすることになります。
そして冷却の期間も長くなるでしょうし、
その冷却のためにポンプを回すことになるので
新たな電力が必要になるでしょう。

実に愚かな話です。

当然、福井県側や関西電力は
たった１～２ヶ月の限定再稼働などというのは認めないでしょう。
橋下は今度はここを勝負の対立軸に選んだとみるべきです。

福井県知事でも関西電力でもかまいません。
夏の間だけ稼働というのに難色を示されたら
今度はそこを叩くつもりと見て間違いないでしょう。

橋下に期待している人は目を覚ましてもらいたいものです。




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