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2012年 07月 24日
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人気ブログランキングへ ---------- 今回はちょっとだけ流通のお話 【イオンに原価以下でビール納入…公取委警告へ】 ビールなどの販売を巡り、大手スーパー「イオン」(千葉市)に仕入れ値を下回る価格で卸した疑いがあるとして、公正取引委員会は独占禁止法違反(不当廉売)で大手卸売3社に警告する方針を固め、20日、事前通知した。 ビール会社の販売奨励金が2005年に減らされて以降、3社はイオンに赤字で卸していたという。公取委は、ビール大手4社とイオンにも不当廉売の原因があるとして、適正な価格で取引するよう異例の協力要請を行う。 警告を受けるのは、三菱食品、伊藤忠食品、日本酒類販売(いずれも東京)。独禁法上の警告は、違反と認定するまでの証拠はないものの、違反の疑いが残る行為をやめさせるために行う行政指導。 関係者によると、遅くとも09年以降、卸売3社は特定のビールや発泡酒などについて、ビール会社からの仕入れ値以下の価格でイオンに納め続けた疑いがある。例えば1ケース(350ミリ・リットル缶24本入り)で生産者価格が約3800円の場合、仕入れ値を100円以上割り込んだ商品もあったという。安売りの影響で、イオン各店舗の周辺で経営が悪化する酒店もあったとみられる。 (2012/7/21 読売新聞) なぜ新聞社は岡田克也にコメントを取りにいかないんでしょうかね? 流通業の父親が長男に家業を継がせ、 次男の克也を管轄省庁である通産省に入れさせ、 さらに三男は新聞社に。 それくらい岡田一族は商売一筋なんですから、 おもしろいコメントや表情がとれたかもしれないのに。 一方、産経はこの件をイオンではなく メーカーが悪い事にしたいらしいです。 【酒卸大手3社に警告へ イオン向けにビール不当廉売容疑で公取委】 スーパー大手のイオンに原価よりも著しく安い値段でビール類を卸売りしていたとして、公正取引委員会が酒の卸売り大手の伊藤忠食品、三菱食品、日本酒類販売(いずれも東京)の3社に独禁法違反(不当廉売)の疑いで警告する方針を固めたことが20日、分かった。イオン周辺の小売店が価格競争で不利になり、営業に影響を生じさせた疑いがあったという。イオン側は原価割れで販売しておらず、違反にはならない。 警告は、排除措置命令などの法的措置を取る証拠が得られなかった場合でも、違反の疑いがあれば行為をやめるよう命じることができる行政指導。不当廉売は注意で終わるケースが大半でより重い警告になるのは珍しい。関係者によると、3社は数年前から全国のイオンに卸している一部のビール類を、仕入れ値や人件費などを含めた原価を大きく下回る価格で販売した。 (2012/7/21 産経新聞) どう考えてもイオンが 「卸値を今まで通り安くしないと他のメーカーに切り替える」 という脅しを暗にしていたと思います。 最近はよくコンビニやイオンではプライベートブランド (トップバリューとかそれぞれの流通のみの製品) 商品が非常に増えました。 イオンはこの方法で非常にうまく稼いできたと言えます。 業界トップとか2番手とかにまず声をかけてPB商品を作らせる。 (実際はそれぞれのメーカーの主力商品をパッケージだけ変えて安くしただけのものが多い) 本来のそのメーカーのオリジナル商品よりコストを下げさせて 卸価格を引き下げさせイオンがこれを大々的に売る ↓ メーカー側の本来のオリジナル商品の売り上げがダウン ↓ イオンがPB商品の割合を極端に引き上げていき メーカー側のオリジナル商品を駆逐 これでメーカーが嫌がったらそのライバルメーカーに話を持って行くわけです メーカー側は泣き寝入りさせられる環境ができています。 プライベートブランドも考え物です。 「あっちのメーカーはこの値段で卸すって言ってますけどどうします?」 これを3社にやってたら3社とも卸値を維持せざるを得ないかもしれません。 そうやって仕入れ値を不当に安く抑えさせても よっぽどの事が無い限りは日本では公取が仕事をしないため 流通業が強すぎてメーカー側が疲弊するのです。 あと、イオンの製品は「原産国表示」が無いものが非常に多く感じます。 中韓で作られている物が多く、 輸入時に基準値に引っかかってる例もちょくちょくあるようですから 商品の安心やら信頼性は明らかに他社より落ちると思います。 そのイオンは報道ステーションなどの ニュース番組の主要スポンサーをやっていたりしました。 基準値オーバー連発の中国野菜の輸入規制を進め、 JAS法を改正して原産地表示を厳格化しようとした松岡利勝は 邪魔だったでしょう。 まして中韓、そして統一教会の収入源であるエセ日本食に対して 日本食認定制度を作って差別化しようとしていたのですから。 そして実際に自殺するまで民主党とマスコミは追い回しました。 ついでに言えば北朝鮮の産品を輸入禁止にしても 中国から迂回して入ってきていました。 原産地表示の厳格化はそうした対策にもつながる点でも有益なはずでした。 さて、話をもどします。 流通でもっと極端なのはヤマダ電機でしょう。 ヤマダ電機はこの数年はずっと 営業利益<経常利益 という形でした。 (コジマに至っては営業利益は赤字なのに経常利益は黒字というのが続いている) ざっくりと説明しておきますと。 営業利益 →売り上げから原価や諸経費を差し引いた物 経常利益 →営業利益に本業以外での収支を入れた数値 (借入金の (7/25追記 返済× 正しくは「利払い」です。) さらに経常利益にその他の収支を加味したものが純利益になります。 業界では商品を販売するほど 販売奨励金(リベート)がメーカーから補填される場合があります。 コジマの方は営業利益が赤字で経常利益が黒字ということは (その他の要素もあるでしょうが) メーカーからのリベートを頼みに赤字で商売しているようなものです。 ヤマダ電機を中心に業界は一部流通が巨大化し 力を持ちすぎてしまったために力関係が一方的になってしまいました。 ヤマダはその圧倒的シェアによる圧力により お店の販売スタッフすら各メーカーに負担させていた事を指摘され 公取に少し怒られた事がありました。 ですがその現状は改善されていません。 そしてヤマダは目玉商品に原価以下の値段を付けて大々的に宣伝します。 メーカー側には迷惑はかけないと言っておきながら、 あとでしっかりと「売ってやったんだから補填しろ」 とリベートを要求してきます。 なのでメーカー側の営業はこの「原価以下の価格設定」 をされないように特に織り込みチラシ等をチェックしています。 「ヤマダがあの値段(原価以下)で売ってるんだから俺たちにもなんとかしろ」 と今度は他の量販店からもクレームがメーカーの営業へ入ります。 特にメーカーとして一番利益を得なければならない 最新商品を目玉にしてそれをやられると その商品の開発にかかった費用などをペイすることすら 難しくなりかねません。 こうしてヤマダ電機は巨大になりますます一人勝ちの状態をキープ。 代わりにメーカー側が疲弊していく構造になります。 小規模なお店では当然ながらこうしたリベートの要求など不可能で、 原価に多少の利益を乗せて店頭に並べたところで 原価以下の値段と勝負させられるわけです。 結果、小さい店は資金的な体力も小さいですから駆逐されていきます。 まっとうな競争で負けるのならばそれは仕方ないでしょう。 しかし、そうやって地元商店街を駆逐して その後で「赤字だから」という理由で撤退 なんていう事はすでに例があるかと思います。 大規模なお店によって商店街が潰されるケースは 大店法の改正が発端となっています。 (小泉就任前から起きはじめていた駅前のシャッター街を なぜか小泉のせいにするマスコミ人もいたような) 小さな店に対して大手流通は巨大でルールを守りません。 というより最初からルール破りが前提になっています。 そして公取もそれに対してよっぽど露骨でない限り 滅多なことでは動きません。 そのかわりなぜかそういう大手以外の弱者には 割とよく動くところがあります。 (公取として仕事してますよアピールの一環?) マスコミは当然こういう構造を知らないはずがありませんが、 優良スポンサー様ですから叩きません。 日本国内で赤字を出していても その分を海外で黒字にして多少ごまかしてきた そういう日本のメーカーもありますが、 今やEUがさらにカオスになろうという状態で そういうことをできる状態ではありません。 さらに韓国のサムソンの得意な不当廉売との競争にさらされています。 あちらは韓国内で高く売って黒字を出し、 さらには政府の資金的補填まで得て海外でダンピング そしてダンピングを続けて競合メーカーがつぶれてから そのシェアで価格を支配して稼ごうという狙いがあるわけです。 ただでさえ民主党政権の円高誘導、円高放置で 海外との価格差にさらされてきているのに ダンピングでさらにウォン安を背景にした製品 と戦うのは非常に厳しい物があります。 国内メーカーのためにも日本国内での金融、経済政策は非常に重要ですが、 それよりもまずは日本国内の「強くなりすぎた流通」 これに対してきちっとメスを入れなければなりません。 そうでなければ本社ごと海外へ脱出していく企業も 出てきてもおかしくはありません。 ↓良ければ応援クリックよろしくお願いします。↓
by Ttensan
| 2012-07-24 08:15
| 政治
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Comments(8)
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兼業農家
at 2012-07-24 08:56
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イオンやヤマダ電機の横暴を防ぐためには大店法ではダメです。
アメリカの零細小売店保護のための、ロビンソン・パットマン法を日本でも実現させるしかないようです。 ロビンソン・パットマン法の概要は、チェーンストアが大規模は販売力を背景に特別な値引きや、リベートを要求することに制限を欠ける法律です。 以下の4条件で、一物一価を守らなければならないそうです。 (1) 同等級、同品質の商品を販売する場合 (2) 実質的に競争を緩和し、もしくは独占を形成する可能性がある場合 (3) 方法あるいは数量の違いにより発生する、商品の製造、販売及び配送に伴われるコストの差異に相当する部分が値引き幅として提供されるのでない場合 (4) 競争相手の低価格に等しく対応するために、善意により提供されるものでない場合 詳しくは、以下のブログで http://yuyuu.iza.ne.jp/blog/8/
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素浪人
at 2012-07-24 10:41
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う~ん、そんなカラクリがあったとは…価格が安いから、と言って消費者がPBに飛び付くのも考えものですね、国内メーカーを疲弊させることにしかならないんですか、勉強になりました。とりあえず、イオンでは原産地表示が不安なので国産と分かる食品以外は買わないことにします。
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治部少
at 2012-07-24 21:03
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民主党の日本メーカー弱体化(殲滅)政策と、海外進出(空洞化)をはやし立てるクズメディア・ゴミ新聞のひどさは、国家転覆罪で絞首刑にすべきレベルだと思います。
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サハラ
at 2012-07-24 21:59
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市場を独占したら、次は値上げ、ですか?
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踊るピーナッツ
at 2012-07-25 07:18
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十年近く前ですが、ヤマダが月に10~20店舗のペースで新規出店をしていた時期があります。すごかったですね。善悪は別にして、ヤマダはデフレが続くと読んで価格競争を仕掛ける戦略が当たったということでしょうか…。
私がよく顔を出していた店舗ですが、ヤマダではメーカーや派遣社員には商品販売に専念させていましたが、コジマはメーカーや派遣社員に品出しその他の雑用で使ったりひどかったです^^;。
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を
at 2012-07-25 14:42
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いつも面白く拝見しております。
(借入金の返済などがあれば当然マイナス ↑ここは正しくありません。借入金の返済は損益には影響しません。 借入金(貸方)が減り、現金(借方)が減り、バランスするためです。 キャッシュフローはマイナスになります。
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Ttensan at 2012-07-25 20:33
>をさん
ツッコミありがとうございます。 たしかに返済ならバランスしますね。 「利払い」ですね、失礼しました。
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大和撫子
at 2012-07-29 06:37
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興味深く読ませて頂いております。
全部理解するのは難しいですが、生活の中でなるほどと、思うこともあります。 ヤマダ電機ですが、最近足を運び、店内、商品、価格見ましたが、私はヨドバシカメラのほうが雰囲気もよくて、買いやすいと思いました。 何か販売員がプロっぽくないですし、ただだだっ広いだけで、ワクワク感が無いんです。 価格も私は安いと思いませんし、店内のレイアウトもただ商品を置いてるだけでがっかりしました。 テレビコマーシャルに騙されてはいけないと思っていたので、まさに店舗ばかり増やして、倉庫の中で商品見るような店の雰囲気にガッカリしていたので、この記事を拝見させて頂いて、納得しました。 こんな店舗が日本一なんてあり得ないと思います。 全く遊びがなく、つまらない処でした。 潰れるのも時間の問題なんじゃないですか?って言うのは、極端でしょうか? 素人意見で失礼いたしました。
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