解りづらい決着

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複雑な心境で昨日の政局を見守って居ましたが、
結局ここしか自民側の落としどころが無かったのかなと思います。


それでは改めて与野党の思惑

・野田
解散したくない。1日でも長く居座りたい。
消費税増税案を採決したくない、やったら党が割れる。
とにかく先延ばしし続けたい。
3党合意を守る気はない。

・民主党その他の面々
解散したくない。1日でも長く居座りたい。
3党合意を守る気はない。
野田が不信任案でほんとに解散しかねない。
野田を引きずり下ろしたい。

・共産、社民、みんな、など
民主がもう支持を取り戻すのは難しいから
とにかく自民に復権させないように
「自民も民主も同じ」と思わせたい。

・小沢
今すぐの解散は準備が整っていない。
不信任案を先に出して否決させることで時間稼ぎをしたい。
不信任案を否決させることで「自民も民主も同じ」と宣伝に利用したい。

・自民
消費税増税法案を民主党政権下で採決させたい。
どうせその後は民主党は3党合意にある「マニフェスト政策の放棄」を
絶対に守らないだろうから、それを理由に参議院で問責を可決させ
国会を止めてあわよくば解散へ持ち込みたい。



相変わらず手の内を黙っていられないみんなの党は

小野次郎（参議院議員） @onojiro
「近い将来、信を問う」今までと何が違ったの？自民の皆さん、甘い言葉に気を付けて。
自民が降りても野党7党は不信任を掛ける。否決されたら、自民は改めて不信任で解散を促す手段は封印され、
公明と共に「民主野田丸」の船客になる。まあ、好きにすれば・・・

不信任案を封印し、
「民主も自民も一緒」という形にすることが狙いだとゲロってます。

特例公債法が通っていないのでこのまま行けば
国の予算執行は秋には停止しかねません。
そうなれば大混乱を日本に引き起こしかねません。

そこでまず不信任案ではなく参議院での問責決議を通すことで
国会を止めて「特例公債法だけは通してやる」と、
他の法案はすべて参議院で止めてしまいます。
この際に参議院で民主党から造反が出れば
参議院での第一党の地位を民主党が失い、
常任委員会の委員長ポストを民主党が独占することで
恣意的な議会進行をされることを回避したりもできます。

あとは民主党内での内ゲバ激化で分裂が起きるか、
野田を引きずり下ろす動きが激化するかでしょう。

ところが、野党7党はそれをさせじと
今解散されると不味い（予算の財源だけは確保しないとアウト）
タイミングで不信任案を出してきました。
民主だけで無く自民にも沈んでもらわなければ
自分達が次の選挙で議席を増やすことが難しいですからね。

民主を締め上げて行く戦略が崩れた谷垣は
ここで3党合意を破棄するわけにもいかず
苦しい展開を迎えることになったのだと思います。
なにせ今不信任案が出ても成立する可能性は薄いですから。
一回しか使えないカードで失敗する事は負けを意味します。

マスゴミはテレビも新聞も今回の件で
「約束破り」「党内をまとめられない」「時間稼ぎ」
の主犯である民主党を叩かず、
必ず自民党を批判する形を取っています。

昨日の当ブログの記事で取り上げたように
各社ぶれることなく一斉に自民党が悪いという論調になっています。

野田としては「自民が3党合意を破棄した！3党合意を反故にした！」
というのを大義名分のように仕立て上げる
ということでマスゴミと話をしていたのかもしれません。
（野田はよく新聞社の幹部と高級店で会食したりしている）

今回のことで、結局野田は
逃げ回っていた消費税増税案の採決をしなければならなくなりました。
採決をすれば参議院でさらに民主党が割れる可能性が大きいからこそ
逃げ回っていたわけですが、その逃げ回る理由として理想的だったのが
「自民が3党合意を一方的に破棄した！」
とマスゴミと一斉に反撃する事だったと思います。

「近いうちに」という
結局菅直人のときと同じ方法で解散時期をごまかした野田ですが、
1日でも長く居座ろうとするほど、
かえって次の選挙での民主党の負けが深刻になる事は考えていないようです。
居座り続けたくて民主党へボディーブローを叩き込んでいます。

問題はこのわかりにくい構図の背景にある
「成立する可能性が低いのを狙って出される不信任案」
ではないかと思います。
野党7党が狙っているのは解散総選挙では無い
この点を頭に入れておかないといけないと思います。


ついでに、このタイミングで民主党から逃げだそうとしている
小林興起ですが、
尖閣ビデオを秘密会で見た後に
「向こうが逃げまどって、当たっちゃったということだ。衝撃があるような当たり方じゃない。ぶつかる瞬間はカメラの位置からして見えない」
と言っていたような人であることを指摘しておきます。




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